樋口 麻理子(ソプラノ、ゴシックハープ)
佐野 さおり(オルガネット、ティンパノン)
渡辺 マリ (ヴィエル)
1. Douce dame jolie やさしく美しいご婦人よ
G.de.Machaut ギョーム・ド・マショー
2. Je sui aussi 私もうっとりとしている
G.de.Machaut ギョーム・ド・マショー
3. Je loe amours 私は恋を讃美する
G.Binchois ジル・バンショワ
4. Resvelli?s vous 目を覚ましなさい
G.Dufay ギョーム・デュファイ
5. Ce jour de l'an 新しき年のこの日に
G.Dufay ギョーム・デュファイ
μ Chamber Orchestra (桐生ももか&あまね伶)
使用楽器:ライアー、クラヴィシンバロン、リコーダー、フレームドラム
1. Ondas do Mar de Vigo (Martin Codax作曲) 古代ライアーの復元モデル
2. ハーメルンの笛吹男(グリム編纂中世民話)
朗読、ライアー、リコーダー、クラヴィシンバロン、フレームドラム
3. Ciaconna in Partite Variate
(Alessandro Piccinini作曲) クラヴィシンバロン
(プログラムノート)
桐生ももかとあまね伶が、小型の珍しい楽器を奏でます。朗読と中世音楽のコラボをお楽しみ下さい。
Ondas do Mar de Vigoは、スペイン・ガリシア地方に伝わる恋愛歌集「Cantigas de Amigo」に収められています。Vigoの海の波に向かって、戻らぬ恋人の安否を尋ねる切ない歌詞です。
使用する楽器は、カナリア諸島の工房で作られた、古代のライアー(竪琴)をモデルにしたものです。
ハーメルンの笛吹男は、13世紀後半の史実を元にした民話で、グリム童話としても有名です。ネズミの大量発生はペスト、子供の連れ去りは十字軍へ徴兵や、モラヴィア(現在のチェコ)地方への植民を示唆するなど諸説があります。使用するライアーは、ドイツの工房で作られた現代の竪琴です。
Ciaconna in Partite Variateは、元々、テオルボのために作曲された曲ですが、リュートやギター用の アレンジも豊富です。今日は、プサルテリ(サルテリオ)から、大型のチェンバロに進化する 過渡期の楽器、クラヴィシンバロンでの演奏です。
ホムンクルス
牧野 克彦、河村 剛秀、小木曽 綾
使用楽器:
中世フィドル、バグパイプ、中世2列ハープ、ハーディガーディ、パイプ&テイバー
1. Doctia (作者不詳)
2. Douce dame jolie (マショー)
3. Pastime with good company (ヘンリー8世)
i Madrigalisti(イ・マドリガリスティ)
岡本 浩美、小柴 裕子、山田 佳子、住田 朋久、立石 章、村井 信吾
1. Missa "Che fa oggi il mio sole"より Gloria
曲:Gregorio Allegri(1582-1652)
2. O sonno / おお 眠りよ
曲:Cipriano de Rore(1515?-1565) 詩:G. Della Casa(1503-1556)
3. Zefiro torna;Ma per me,lasso! / 西風が戻り
曲:Luca Marenzio(1553-1599) 詩:F.Petrarcha(1304-1374)
(演奏者紹介とプログラムノート)
2008年に結成したアマチュアの声楽アンサンブルです。小酒井貴朗先生の指導のもと、主にモンテヴェルディ、マレンツィオなどのルネサンス後期のイタリアの作曲家による世俗曲を中心に練習しています。現在メンバー募集中です。
練習場所は新宿区。毎週火曜日夜7時半から。興味のある方は kosakai@gmail.com までご連絡ください。
本日演奏するMissa "Che fa oggi il mio sole"(私の太陽は今頃何をしているだろう)はアレグリがマレンツィオの同名のマドリガーレをもとに作曲したものです。
O sonnoは半音階進行や不協和音がたくさん出てきます。とても美しい曲ですが詩の内容はとても厳しい過酷なものです。
Zefiro tornaはマレンツィオの一番よく知られた曲です。
吉岡 良治 (ヴィウエラ)
1. ファンタジア №28
2. ミサ曲「Quem dicunt homines」からクルチフィークスス
3. ソネット №14
4. ファンタジア №5
以上 エンリケス・デ・ヴァルデラバーノ
(プログラムノート)
ヴァルデラバーノは1547年,全7巻のヴィウエラ曲集を出版しました。作風は「多様性」にあります。
33曲のファンタジアがありますが,第1と第5旋法で全体の3分の2を占めています。
ファンタジア№5は唯一の第3施法の曲で,普通よりは遅めに弾くようにと指示しています。中世の色彩濃厚の曲です。№28はジャン・ムトンのモテットからの引用で,№29とセットで作曲されています。
ソネットは22曲あります。民謡,宗教曲,舞曲などの題材にした,楽しい小品群です。
クリチフィークススはヴィウエラ独奏曲として編曲されている宗教曲ですが,元の曲は不明です。
エステバン・ダーサはリチャフォルトのモテットQuem dicunt homines(マタイ伝16章ペテロの信仰告白)をヴィウエラ伴奏で編曲(1576年)していますが,この曲も「クルチフィークスス」というタイトルにもかかわらず,マタイ伝16章を内容とするモテットとして作曲されたとみた方がいいでしょう。
いずれにしてもヴィウエラ宗教曲は研究課題です。
山口 紗知(ソプラノ)
中山 早苗(ルネサンス・リュート)
1. Come away,come sweet love おいで、いとしい人
2. Flow my tears 流れよ、我が涙
3. O sweet woods 優しい森よ
以上 John Dowland ジョン・ダウランド
(プログラムノート)
今回演奏させていただくのはJ.ダウランドのリュートソングです。
彼が活躍したのはおよそ400年前、エリザベス1世朝からジェイムズ1世統治の時代でした。
その生涯のうちに4巻のリュート伴奏付き歌曲集を出版しており、プログラムは1巻と2巻からの選曲です。
中でも「Flow my tears」は当時ヨーロッパ全域の人々の心を捉える流行歌となった曲で、その旋律は多くの作曲家たちによっても編曲されています。
歌の山口は高校生の時にダウランドのリュートソングを聴いたことがきっかけで、古楽の世界に憧れを抱くようになりました。出会えた喜びをいつでも思い出させてくれる美しい曲たち・・・
本日はこの機会をいただけたことに感謝しつつ、初心にかえるつもりで一曲ごと大切に演奏したいです。
(演奏者紹介)
山口 紗知:国立音楽大学声楽科卒業、現在は東京芸術大学別科バロック声楽に在籍。
中山 早苗:現在は国立音楽大学大学院に在籍。
聖アンセルモ・グレゴリオ聖歌隊(勝俣 敬二 指揮)
横山 沙由子、篠原 直美、細野 智子、上島 剛之助、名阪 眞一
1. Salve Regina サルヴェ・レジーナ
グレゴリオ聖歌
2. Ave Maris Stella めでたし、海の星よ
G.P.da Palestrina ジョヴァンニ・ダ・パレストリーナ
(プログラムノート)
Salve Regina 〔グレゴリオ聖歌〕
4つの交唱〔アンティフォナ〕の一つで、待降節、降誕節以外の典礼や日課で歌われる聖母マリア賛歌です。
単旋律聖歌としては11世紀フランスの修道院で始まり、ルネサンス期には多声音楽となりフランドル・カトリック各地の宮廷礼拝堂を中心に盛んに作曲され、歌われました。
Ave Maris Stella 〔G.P.da Palestrina 1525/26-1594〕
16世紀後半に活躍したイタリアの宗教音楽家。この作品は1589年にローマで出版された礼拝用賛歌集に収められています。聖母マリアの祝日の晩課に歌われる賛歌で、グレゴリオ聖歌による単旋律を部分多声部〔ポリフォニー〕にし定旋律と純和声へのテクスチュアが美しいコントラストを生みます。航海の無事と安全を願い、聖母マリアに篤く祈る人々の姿が描かれています。純粋調性論に基ずくグレゴリオ聖歌専門の私たち聖歌隊ならではの唱法が響きます。
(聖アンセルモ・グレゴリオ聖歌隊のご紹介)
1986年、ベネディクト修道会司祭 故・ニール・ローレンス神父の提唱で創立した。同神父の呼びかけに応え、グレゴリオ聖歌を日々の暮らしに取り入れようと人々が集まった。発足当時より勝俣敬二氏を指揮者に迎え、ベネディクト修道院及び聖アンセルモ・カトリック目黒教会の聖歌隊として活動を始めた。以来24年に亘り同派修道院の夕べの祈りやカトリック目黒教会の多くのミサと式典、クリスマス・チャリティコンサート等においてグレゴリオ聖歌を歌い継いできた。又、各地の教会や修道院のミサや、特に20年に亘り東京カテドラルにおける荘厳司教ラテン語ミサでの「グラドゥアーレ」「アレルヤ」で、その祈りと賛美と瞑想に適った繊細で自然な歌声が目黒教会聖堂で育まれた残響唱法の賜物として高く評価されている。『天正遣欧少年使節と音楽』等でNHKハイビジョン放送等にも出演した。仏教音楽『声明』との交流や寺院での演奏も多い。これまで米国のセント・ジョーンズ大修道院でバルトロメオ神父、スイスのアインジーデルン大修道院でローマン神父等の指導を受けた。2010年8月、フランスのヌヴェールの聖ベルナデッタ修道院にて演奏し、高評を得た。2011年11月13日、富士見のベネディクト会修道院で故ニール神父の追悼ミサで歌う。
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